恋愛はきゅうりみたいに人を成長させる……かもしれない

こんばんは!きゅうり野郎です!夏真っ盛りですね、夏と言えば甲子園、花火大会、海、バーベキュー、きゅうりですよ!きゅうりって1日に2cmくらい伸びるらしいです。成長著し過ぎだろ!

 

さて、引き続き前回の続きになります。話が長いですね、きゅうりみたいに長いですね、多分あと2~3回くらいは続きそうですが、初恋の話って、青臭くてええやん…?というわけで、駄文と青臭い思い出にお付き合いいただければ幸いです。

 

~前回のあらすじ~

きゅうり野郎、勝算なく告白して玉砕。学校に行きたくなくなる

 

 

 

告白したのが夢だったらどんなに良かっただろうと目覚めた次の日の朝、これが逃れようのない現実だよと染みのついた枕が語りかけてきました。どうにかして学校を休めないか画策するきゅうり野郎ですが、インフルエンザ以外の耐性が圧倒的に強く、基本的に健康に毎日を送る私には策はありませんでした。

 

重いどころか鉄みたいになった心と身体を引き摺りながら学校へ到着すると、幸か不幸かで言えば100%不幸にもKさんと下駄箱でガッツリバッティングをしてしまいました。

 

K「あ、きゅうり君おはよ!」←いつもと変わらぬスマイルピカーン

 

きゅうり野郎「お、おはよう……」←干からびすぎて原型を留めていないなにか

 

なんということでしょう、きゅうり野郎全く目を合わせられません。

 

(やばい……気まずい……なに話せばいいかわからない……辛い死にそう)

 

どんなに万能な人間でも、こんなシチュエーションで立てられる策は多くはありません。基本的に一択です

 

「……じゃ、じゃあ先に行くから。」

 

そう、余りにも追い込まれた状況に陥った場合、これに勝る策はありません。何も問題は解決してないんですけどね(苦笑)

 

その後も上手くKさんをかわし続け、ようやく学校も帰りのホームルームを行うまでに時間が経ちました。何をしたわけでもない、なのにどっと疲れていました。今日は部活もない、早く家に帰…………ん?なんで今日部活ないんだっけ?

 

先生「はい、じゃあ今日は学期末清掃です、担当になった仕事をきちんとやってねー」

 

そうだった、大掃除があったかとげんなりしながらも、もう少しで帰れる安堵感から周りの友人とかったりーなーと軽口を叩く余裕も出てきたきゅうり野郎ですが、彼は知らなかったのです。災厄は忘れた頃にやってくると。

 

愚かな分配をする先生「じゃあ1、3、5班は掃き掃除を、2、4、6班は拭き掃除をやって下さい」

 

4班の私は、うわーめっちゃつめてぇじゃん最悪だよーと悪態をつくサッカー部の友人モンタロウを横目に、もっと最悪な事態が展開していることに気付きました。

 

Kさん、2班やん。

 

 

かくして、私にとっては気まずさの極みである拭き掃除タイムがスタートしました。こうなったらやることは一つです、さっさと終わらせて帰るしかない。長く過ごした学生生活の中で一番真面目に掃除した日だと断言出来るくらいには真面目にやりました。いつもならやる雑巾キャッチボールなどしてる場合ではありません。モンタロウが「きゅうり!バックホーム!」と言いながらバケツの近くにいる私に雑巾の役目を終えてボールになったものを投げ込んでもワイルドピッチだよーと言って避けてスルーです。ホームには俺が帰りたいんじゃという具合でした。

 

ともあれ、掃除も終わりの兆しを見せてきて、一安心しながらバケツの前にしゃがみこみ、雑巾をしぼっていた時のことでした。

 

K「サボってんなよ~(笑)」

 

ここで満を持してKさんが登場です。私の隣にしゃがみ、冷たい~と言いながら雑巾を絞っています。ガヤガヤした周囲に比べて、ここだけがシンとしてました。

 

きゅうり「あの……昨日は、ごめん」

 

こう言うのが正しかったか間違えていたかは分かりません。ただ、咄嗟に出た言葉なので本音だったんだなと思います。急に好きだと言って驚かせてごめん、気まずい思いをさせてごめん、迷惑かけてごめん、色んな申し訳なさが混ざっていたような記憶があります。ただ、そう言ったことで、私はKさんに救われることになりました。

 

K「謝らないでよ、ありがとう。嬉しかった、本当だよ?」

 

久々に顔を上げた気がしました。間近にあるKさんの顔は、やっぱり笑っていて。だけど、何とも形容のし難い柔らかい雰囲気を纏った、今まで見ることのなかった表情のようでした。

 

K「きゅうり君が嫌じゃなかったら、これからも友達としてよろしくお願いしたいんだけどな?」

 

きゅうり「Kさんが嫌じゃなかったら、俺は大丈夫だよ」 

 

K「ありがと、じゃあもうスルーするなよ?(笑)」

 

きゅうり「……!し、してないし!」

 

K「きゅうり君は嘘つきだね(笑)」

 

きゅうり「……ははっ、そうだわ(笑)」

こうして、Kさんのお陰で私たちは以前のように気軽に話す友人関係に戻りました。私はといえば、そうやって気まずくならないよう配慮してくれたKさんに惚れ直してしまったのですが、今の自分に出来ることはKさんが望む関係を維持することだと自覚することが出来たので、見事に下心を隠して接することが出来ていたと思います。

 

Kさんは結局バレンタインデーに想い人である隣のクラスのイケメン君にチョコを渡して付き合い始めたことに家で死ぬほど落ち込み、ほどなくして別れた話を聞いて家で小躍りする自分が嫌になって若干落ち込んだりもしました。私も私で、ありがたいことに何人かの女の子から想いを告げていただいたりもしましたが、Kさんをバッチリ引き摺り続けていたので本当にごめんなさいと丁重にお断りをして、恋愛とは程遠い生活を送りました。

 

その均衡が破られ始めたのが、進級した3年生の7月頃のことでした。私とKさんの関係が、少しずつ変わっていきました。

 

 

その詳細は次の記事へ続きます!

 

長々と最後までお読みいただきありがとうございました!自分で書き起こすと、何ともじれったい恋愛してたんだなと痛感します、青臭いきゅうり野郎の面目躍如ですね(笑)もし、お暇があれば、またお付き合いいただければと思います。